ニュースや新聞でもたびたび取り上げられている「物流の2024年問題」、ご存知でしょうか？
物流業界が直面しているこの問題は、慢性的な人手不足に悩まされている日本のすべての業界で、他人事ではないかもしれませんね。
今回は、2024年問題について紐解きながら、各業界の働きやすさ実現、その可能性について書いてみます。
物流の2024年問題とは
物流の2024年問題は、2018年に成立した「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律（働き方改革関連法）」と関係があります。
これまでは、建設事業、自動車運転業務、医師業といった仕事は働き方改革の適用を受けていませんでしたが、2024年から運転業務もこの法を遵守しなければならなくなりました。これによってさまざまな弊害が予想されています。
物流の労働環境が悪化する？
働き方改革が適用されると問題になることは多くありますが、労働者にとって大きな変更となるのは、残業の上限規制です。
これによって残業代が稼ぎにくくなり、他の業界よりも低収入な傾向にある運転業の年収はさらに下がってしまうおそれがあります。
これを見越してドライバーを志す人が減ったり、転職を希望する人、早期退職を希望する人が増えてドライバーが足りなくなると言われています。
人手が足りなくなることで、さらに就労する人が多忙になり、低賃金で過酷な労働を強いられる現場が多くなると懸念されています。
荷物の遅延や配達不能が当たり前に？
配送ドライバーや倉庫作業員などの人手不足が深刻化すると、荷物の遅延が当たり前になるおそれがあります。
今では当日配送も当たり前のように行われていますが、それが物理的に不可能となる可能性が高いと言えます。
そして、人手不足が加速することで、物流業界の競争力が低下し、経済に悪影響を与えることも懸念されています。
物流の2024年問題に対する企業の取り組み
物流は、日本の経済を支えています。そのため、物流と無関係な企業や業界はないと言っても過言ではないでしょう。
ゆえに各企業は物流の2024年問題に対応するため、さまざまな取り組みを行っています。例えば、大手飲料メーカーが複数連携して、配送業務のシェアを行うなど、業界全体での実験的な取り組み行われています。
また、ロボットを使った近距離配達といった改革も、ドライバーの待遇改善といった抜本的対策と並行して行われています。
現場はますます「人は宝」、「時は金なり」
日本の労働環境にとって、ますます業務効率化と人材確保は重要な事柄になるはずです。
現代社会において、「人」と「時間」は非常に貴重な資源となっていますが、それは企業にとっても同じです。従業員の工数を最大限に活用し、コストを削減することが求められています。
そのためには、デジタル化による業務の効率化が不可欠となっています。特に、少子高齢化が進む現代においては、若い働き手が減っているために一人一人の従業員がより多くの業務を担当する必要があります。
しかし、単純に業務量を増やすと、働きにくい企業と思われて希少な人材が流出してしまいます。常に、業務は効率的に行うことが求められます。
それを実現するためには、デジタル技術を積極的に活用することが必要です。
昔ながらのシステムで運営している企業にとっては、現場の意識改革も重要になるかもしれません。
つまり、時間を有効活用するためにはどのように仕事をすべきかということを、従業員にも意識してもらう必要があるのです。
もっとも身近で効率化を実感しやすいデジタルツールの一つに、シフト作成ツールがあります。
シフト作成ツールとは
シフト作成ツールは、従業員のスケジュール管理や勤怠管理など、多岐にわたる業務を実行・管理できるデジタルツールです。
毎月シフトを作ることは、手動だと多大な時間を要しますが、管理ツールで行うことで作成にかかる工数を半分〜3分の1ほどに短縮することが可能になります。
シフト作成ツールの中には、PC入力だけでなくタブレットやスマホで管理できるものもあり、テレワークや出先での確認作業も楽に行えるのが魅力です。
自動入力で工数を大幅削減
シフト管理ツールの魅力の一つとして挙げられるのは、シフトの自動作成です。
従業員の希望やスキル、勤務時間などを考慮して毎月のシフトを組むことは、人力で行うと非常に手間がかかり、またどれだけ誠実に行っても不平不満がたまりやすいという事情があります。
ゆえに、シフト担当者が時間的、心理的な負担を抱え込み、思い悩んでしまうケースもあります。
シフト作成ツールなら、上記のような条件をあらかじめ入力しておくだけで、自動的に最適なシフトが作成されます。これにより、手動でのシフト作成にかかる時間とコストを大幅に削減することができます。
条件によって自動入力されているため、
「〇〇さんばかり優遇されている」
「自分は不当に差別されたシフト勤務を強いられている」
「スキルがあるのに冷遇されている」
といった不満を出にくくして、公平性を保つことができます。
シフトの修正や変更も容易に行うことができ、従業員からの修正要望、さらには急な欠員対応も、迅速かつ柔軟に行えます。
シフト作成は毎月必ず発生する業務ですが、だからこそこのツールがどれだけの時間を短縮して業務を効率化できるか、想像しやすいのではないでしょうか？
時は金なりと言いましたが、シフト作成ツールは、限られた人的リソースと労働時間をより有益に使うための第一歩と言えるかもしれませんね。
まとめ
日本の労働環境は、少子高齢化によって慢性的な人手不足にありますが、物流の2024年問題によってさらに打撃を受けることが予想されています。この人手不足に立ち向かうには、「人は宝」、「時は金なり」という昔ながらの言葉を思い出して、従業員一同が業務改善、効率化の意識を持つことが重要になるでしょう。と言っても難しく考えずに、まずは導入コストをおさえられるシフト作成ツールからのお試しを検討してみてはいかがでしょうか？
