事業存続のための企業ブランディングとDX化

先行きの見通せない経済。

価格に転嫁できないままなのに、止まることを知らない物価高。

慢性化する人手不足と、働き方改革の適用によって起こる輸送の2024年問題。

問題が山積していると、事業存続の戦略を描くのも難しいですよね。

おすすめしたいのは、諸問題を一挙に解決しようとするのではなく上手に付き合いながら、生き抜いていくという戦略です。

また、これからは中小企業であっても明確な企業のブランドイメージを確立して、売り手市場の就活シーンで優良人材を獲得していく必要もあります。

これらのテーマとDX化について、少しずつ計画的に進めていきましょう。

目次

中小企業の企業ブランディングとは

企業ブランディングとは、企業の理念や業務にあたる姿勢を第三者にも分かりやすくアピールしていくことや、その戦略のことです。

具体的には、企業のイメージカラーやロゴマークを作って積極的に活用する、企業のサイトやSNSに業務内容や企業の特徴を掲載する、企業を知ってもらうためのパンフレットを作るなどの施策が挙げられます。

中小企業の中には、

  • 企業ブランディングにかける予算が少ない
  • アピールできることが思いつかない
  • 広報やブランディング担当がいない

という理由から、なんとなく企業ブランディングを敬遠している会社もあるかもしれません。

とはいえ、労働人口減少の中で優秀な人材を獲得するためには、働きやすさだけでなく、「この会社にいてよかった」という愛着を感じてもらいやすい体制にすることも重要です。

愛社精神というと古くさく聞こえるかもしれませんが、企業がSDGsなどの社会的な責任を果たしている、明確な目標をもって成長を続けている、というのは属する社員にとっても自信につながります。

経理やシフト作成といった通常業務をDX化して業務効率を改善させ、その分の人員や空いた時間を企業ブランディングに充当するなどやりくりして、少しずつ検討していくのはいかがでしょうか?

なお、企業ブランディングの必要性と重要性については、次のようにまとめることができます。

企業ブランディングとDX化の必要性

現代のビジネス環境は急速に変化しています。

先に書いたように、企業は存続=生き残りの戦略を練っていかなければならず、その戦略には、ブランディングとDX化が不可欠です。

企業ブランディングは、自社の存在価値を示すために必要であり、DX化は、市場の要求や時勢に応えるために必要です。市場の要求とは簡単に言えば、デジタル化する社会に対応する姿勢や、人手不足に対応する企業力です。

例えば、「電話かFAXでしか問い合わせを受け付けていません」という会社よりも、「メールと公式LINE、SNSからもメッセージが送れます。サイトには24時間対応しているチャットがあるので簡単な質問は答えられますよ」という企業の方が、問い合わせの総数は多くなりますよね?

また、「俺の言うことだけに従って仕事をしろ。理不尽に思えても、矛盾していてもただ従ってやればいい」という経営者の下で仕事をするよりも、「うちで働けば、このような技能や経験が身につきますよ。企業成長が達成されれば皆さんのお給料もUPしますよ」という会社で仕事をする方が、従業員にとってメリットは多くなります。

そのため、ブランディングやDX化といった課題に対応しない企業は、これらを行う競合他社に取り残される可能性があります。

ブランディングの重要性

ブランディングは、自社の価値を明確に伝え、信頼性や価値観をアピールするために必要です。

企業ブランディングには、ロゴや色彩、理念などの要素が含まれますが、忘れてはならないのは企業が社会的な責任を果たしていることを明確にアピールできることです。

今は、若い世代を中心として、環境保全、倫理的な行動などが重視される傾向にあります。子どもの頃からSDGsやリサイクルの重要性について学んできた世代が大人になり、エシカルな消費や行動をするようになったのです。

エシカルとは、倫理的な、道徳的なという意味ですが、「正しい方法で作られたり流通している商品やサービス」という意味で使われています。

企業が社会的な責任を果たす、エシカルな会社かどうか、若い世代は厳しく見張っています。

ブランディングは、顧客や就活生に、企業が社会に対する責任や取り組みを果たしていることをアピールするのにぴったりです。

自社のブランディングを確立することで、競合他社との差別化を図り、顧客や未来の従業員との信頼関係を構築することができるでしょう。

DX化してブランディングを行える余力を見出そう

自社がブランディングとDX化を活用する方法は、業種や業態によって異なります。

最初は難しく思えるかもしれませんが、ひとまずは今行なっている業務をDX化して、余力を生み出すことから始めてみましょう。

DX化は、デジタル技術を活用することで、ビジネスプロセスを改善し、人手不足の解消に一役かってくれます。

例えば、シフト作成や経費計算をソフトに任せて行うのもDX化の一歩です。

また、手書きで行なっていた会報や日報のようなものがあれば、パソコン作成にしてフォーマットを作ってしまいましょう。

毎回一から作成しなくても、コピー&ペーストして必要な箇所を書き換えれば作成の手間が省けるだけでなく、ミスも減るはずです。

シフト作成ツールは、こちら(https://cxshift.net/)のように無料で試せるものもあるので、気軽に導入してみてはいかがでしょうか。

まとめ

現代のビジネス環境は、ますます競争が激化し、変化が激しいものとなっています。

企業が生き残るためには、自社のブランディングを確立し、DX化を進めることが必要不可欠です。

不安要素の多い現代社会ですが、「どうしよう」と悩んでいるだけでは1ミリも進むことはできません。事業存続のため、小さな一歩でも確実にアクションを起こしていくことが求められています。

企業の特徴や強みについて考察して明確にし、それをアピールするためのブランディング戦略を構築していきましょう。

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この記事を書いた人

創業45年になる有限会社クリンシアの2代目代表。マットモップレンタル事業、ビルメンテナンス清掃事業、家庭用洗剤、次亜塩素酸水製造販売事業、ナノテックシステム導入支援事業、清掃用具関連販売事業、清掃業務に関するコンサルティング事業などをしています。
また飲食店事業としてテイクアウトカフェの運営も行っています。

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