シフトは、職場にとって欠かせないシステムです。
しかしながら、世の中にはフレックス制や自由出勤制など、シフトを組まないことで業務効率をはかる試みもなされています。
シフトを廃止した時、企業ではどのようなことが起こるのでしょうか?
自由出勤制とは
自由出勤制という働き方について、どこかで見聞きしたことはあるでしょうか?
この働き方は、スタッフが文字通り自由に出勤・退勤して勤務する制度のことです。
- 出勤する時間帯、日数は自由
- 欠勤に関して会社への事前連絡は不要(シフトはない)
- 休憩時間を取るタイミングは自由
企業によって細かい違いはありますが、概ねこのような自由度の高い出勤スタイルとなっています。
月ごとの最低稼働日数が定められていることもありますが、「今日は会社に行きたくないから出社しない」と決めても会社に連絡する必要はありません。
また、「遊ぶ予定が急遽変更になったから出社しようかな」と思い立って出勤することもできます。
シフトをきっちり決めて現場を回している職場から見ると、こうした自由出勤制の働き方は信じられないようなシステムに思えるかもしれません。
実際にこうしたシステムで成果を出している企業はあるのでしょうか?
自由出勤制・フレックス制を実施している企業とは
世界に目を向けてみると、それで会社が円滑に運営できるのかと心配になるほど思い切った施策を行なっている企業があります。
日本でも、大企業を中心に思い切った出勤スタイルを実施している企業が見受けられます。
無限休暇制度:Netflix
世界的に展開する動画配信サービス会社Netflix(ネットフリックス)は、有給を好きなだけ取得できる制度を設けています。
この完全に自由な休暇制度は、従業員に休暇の取り方を自由に決めさせている上、仕事にどれくらい時間をかけるかも個人の裁量で決めるようにしています。
皆がサボって働かなくなったらどうするの?と心配になってしまいますが、質の高い仕事をするよう求められており、その成果を出す以上は出社しなくても文句を言われないというのが実際のところのようです。
Netflixは、この方針を取ってから業績をアップさせ、業界を驚かせました。
スケジュール管理を柔軟化:セムコ
ブラジルのセムコは、1981年に早くも社員のスケジュール管理に関する思い切った改革を行なっていました。自身のオーバーワークを自覚した創立者の息子が、働きすぎを危惧しているのは社員も同じ、と思い至ったのが改革のきっかけと言われています。
勤怠管理や傷病休暇を含む休暇のあり方、取得方法を大幅に見直して働きやすい環境を整えました。
この制度改革により、従業員のストレスが減少し、生産性が向上したとされています。
事実、同社はその当時400万ドル規模の企業でしたが、現在は10億ドル規模の大企業へと成長しています。
スーパーフレックス制:SoftBank
SoftBank(ソフトバンク)は、1万人規模の従業員を抱えている大企業ですが、個々の事情や業務に合わせて始業・終業時間を日毎に変更できるようになっています。
以前は10時〜16時をコアタイム(一日のうち終業必須な時間帯)と定めていましたが、それよりもさらに一歩自由度が高くなっています。
フリースケジュール制度:株式会社パプアニューギニア海産
同社では、パートスタッフを対象にして実質的な自由出勤制であるフリースケジュール制を実施しています。さらに各スタッフはそれぞれ「嫌いな作業」のアンケートを実施することで「各々が得意な作業、好きな作業をすることで業務効率を上げる」という驚きの施策を展開しています。
ニュースで取り上げられたこともあるので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。
自由出社は理想、現実はシフト制が働きやすく運営しやすい
これらの企業は、従業員の生産性や満足度を高めるためにシフト制を撤廃し、柔軟なワークスタイルを導入することで成功を収めています。ただし、すべての企業にこのようなワークスタイルが適しているわけではないため、企業が導入する前に、従業員のニーズやビジネスの要件を慎重に検討する必要があります。
ここに挙げた企業は、いずれも自宅で家族とのんびり過ごす文化が重んじられている国や、日本有数の従業員数を誇る大企業、または自由な出勤でも可能な特殊な業務に従事する会社などです。
国内で自由出勤制を実施する場合、少しくらい休みのスタッフが多い日でも安心して業務を履行できるような人的リソースを有する企業でないと難しいでしょう。1人が休んだだけで現場の仕事が著しく多忙になる、休みを交代で取得するためにシフトに頼らざるを得ないという企業の方が圧倒的な多数派といえます。
しかし、シフト制で働く場合も平等公平なシフト、月ごとの予定表がスムーズに共有されているのであれば、安心して働けるというスタッフが多いはずです。
便利なシフト管理ツールで、誰もが働きやすいシフトを作成するなど、社内でできることから取り組んでみるのはいかがでしょうか。
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急に改革を行うのは難しいですが、働きやすい環境をテクノロジーの力で整えることは簡単です。
例えば当社のシフト作成ツールなら、クラウド保存ができるのでPC、タブレット、スマホなど、どのデバイスからでもシフト作成が可能です。アカウントを作成すれば、職場のPCからでも、出先で扱うタブレットからでも、自宅に戻ってPCやスマホからでも利用できます。安心と便利を両立したクラウド設計のシフト作成ツールは、手書きや社内PCのみでしか管理できない状況よりも、はるかに業務が楽になるはずです。
もしも、今現在従業員のシフト作成に悩んでいるなら、ツールの自動作成機能を活用することをおすすめします。休日を設定するだけでシフトを自動的に作成し、必要に応じて手動で調整することができます。これにより、手作業による時間とコストの削減、正確なシフト作成の保証、スムーズな業務フローの実現が期待できます。
まとめ
働き方は多様でも、「働きやすい会社で働きたい」という思いは同じはずです。
経営者、シフト管理者は、その思いを反映させた勤怠管理、シフト管理を行うことで、業務効率化と働きやすさを達成していくべきなのかもしれませんね。